小舎人童の源氏物語日記

源氏物語を広めています。

光源氏はなぜモテる?その本質とは。

光源氏はなぜモテる?



こんにちは。小舎人童です。

 

今、新年ですが、今年の日本は

大変な年明けとなりました。

 

あたかも源氏の君が、

須磨に流された年のように、

不安を感じていらっしゃる方が多いと思います。

皆さんのお気持ちが、

少しでも明るくなるように祈るばかりです。

 

さて、

「いいね、光源氏君」や、

「光る君へ」など、

ドラマにされるほど、

令和の世になっても

モテる男性といえば『光源氏』ですが、

皆さんは、なぜ、

源氏の君がこんなに長くモテる男性として

語られているか、ご存知でしょうか?

 

単なるイケメン。

単なる金持ち。

単なる権力者。

単なるエリート。

、、、このような男性が、

本当の意味ではモテると言えないことは、

女性の皆さんならお分かりだと思います。

 

男性はモテるために、

イケメンになろうと身なりに気を遣ったり、

お金持ちアピールしたり、

出世したいとがんばったり、

するのが普通ですが、

 

実際にモテる男性をよく観察すると、

決して上記に当てはまるわけではないと

気づくはずです。

 

光源氏の場合は、

イケメンであり、

金持ちであり、

権力者であり、

出来ないことは何にもない。

、、、ま、ここまで男性から見たモテ条件は

全てクリアしています。

 

が、

大切なのはここから先。



源氏の君は、常に、必ず、

「女性に負けてあげている。」

のです。

 

「自分はあなたがわたしを思うより強く、

あなたをお慕いしています。」

と、常に負けアピール。

 

相手の身分が低くても常に。

 

どのようにしているかは

またそれぞれの巻の解説でお話しますが、

 

たいていの男性は、

実力よりプライドのほうが強い。

だからモテないのです。

 

そしてもう一つ、非常に大切な事があります。

 

「一度関わったら、忘れない。」

 

再会時には必ず

女性が喜ぶような優しい言葉をかけます。

そして、その時、

女性が困りごとを抱えていたら、必ず、

さりげなく助けている。

 

これが、プレイボーイであっても、

世間の評判が落ちない理由なのですね。

 

わかりやすい例だと、

末摘花の御方を思い出してください。

再会時に、

さらなる廃屋同然になっていた屋敷を修理するなど、

当時の女性にとっては本当に救世主のようです。

 

以前にも書きましたが、

年老いて、夫に捨てられると、

本当に困窮してしまうのが、

平安時代の女性。

ですから、意外と、愛だの恋だのより、

現実的な事を考えていたと思います。

高貴な女性にお仕えしている者はなおさら、

現実の経済的な事が頭をよぎります。

 

男性にとっては、

関係を持つ女性から受けたい恩恵は、

若さ、美しさ、気遣い、家庭的な能力、

などがあって、

令和の世では、

そこに自立できるだけの経済力、も加わって、

なんとも男女の婚姻が

成立し難いものとなっていますが、

 

平安時代平安時代で、

自立できないように囲われながら、

老齢になると捨てられる、

という女性の哀しさがあったのです。

 

というわけで、

最後まで面倒を見たり、

自分はあなたを忘れてなんかいませんよ、

といった、

心遣いをしてくれる、

光源氏の存在は、

女性にとっては、

実に愛情深い、

本当に理想的な存在だったのですよ。

 

ま、、、時代が変わっても、

多分それは永遠の理想の男性ですよね。

 

だからこそ、

源氏物語」はずーっと人気なんです。

 

「イケメンならいいんだろ?」なんて

毒づいてくる男性がいたら、

ぜひ言い返してやってくださいな。

 

では、また。