小舎人童の源氏物語日記

源氏物語を広めています。

2023-11-01から1ヶ月間の記事一覧

桐壺・其の六 平安時代あるある

平安時代あるある 、、、ざっくりとあらすじを書きましたが、 皆様が疑問に感じるであろうことの一つに、 「皇子の暗殺なんてしたら罪に問われるのでは?」 というのがあると思います。 歴史の年表を確認すると、古代日本、飛鳥・奈良時代には、 皇位継承権…

桐壺・其の五 失ったもの

失ったもの この後、物語は急ピッチで進行し、 幼い光源氏は宮中に戻り、皇子としての生活が始まります。 その玉のような美しさと愛らしさから、 人々は彼を「光る君」と呼び始めます。 その様子は、何をさせても人並み以上に飲み込みが早く、 博士たちが舌…

桐壺・其の四 平安時代のものの見方

平安時代のものの見方 前回の部分までで、 ちょっとよくわからなくなった方もいらっしゃいますよね。 少し解説が必要です。 まず、 「これも子ゆえに何も見えなくなっている親心」と訳したのは、 古文でよく見る、 「子ゆえの闇」と原文で表現されている部分…

桐壺・其の三 すれ違う愛

すれ違う愛 さて、物語に戻ります。 後宮あるあるですが、他のたくさんの妃たちは 一斉に桐壺更衣を目の敵にします。 それぞれが実家の命運を背負って入内しており、 女性たちは皆チャンスを狙って必死なわけですから、 当たり前です。 彼女たちのほとんどは…

桐壺・其の二 愛はすべてを奪う、、、かもしれない。

愛はすべてを奪う、、、かもしれない。 桐壺帝にはすでに弘徽殿の女御という右大臣の娘である后がいました。 右大臣は最高権力者。 弘徽殿は男子を産んでおり、 その子が皇太子になることは間違いないと思われていました。 そこにある日、桐壺更衣という大変…

桐壺・其の一 物語の始まり

物語の始まり 「いづれの御時にか、、、」 という有名な書き出しを聞いたことがない方はいらっしゃらないでしょう。 この格調高い書き出しは、この物語の舞台が宮中であることを表現しています。 まずここから広がっていくのは、後宮での出来事です。 「桐壺…

源氏物語への道

はじめまして。小舎人童(こどねりのわらわ)と申します。 えらい方にお仕えして、雑用をしている子どもです。 名前はありません。 平安時代には誰かに呼ばれるときは身分の名称で呼ばれます。 親は名前をつけたと思いますが、それを人前で正しく読んだりはし…